T.A.B.O.O~満月のPerfect Crime~
好きだと思っていたのは…

逢いたいとずっと思っていたのは…

ワタシ ダケ カモ
……シ レ ナ イ……

そう思っていたその時だった。

ピンポーン…

やっとチャイムが鳴った。

ピンポピンポピンポーン!!!

それもかなりな勢いで知らない人だと嫌がらせのレベル程に連打をしている。足をもつれさせながらも急いで美羽は玄関に向かった。ガチャリと戸を開けると息を切らしたように膝を曲げ肩で息をする和希がいた。

「ごめ…ハァハァ…待たせて…ッ…」
「遅いよ…」

そういうと首に巻き付いて美羽はこらえていた思いと涙が一気に溢れ出した。
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