T.A.B.O.O~満月のPerfect Crime~
そう。今月は美羽と和希が付き合うようになった記念日がある月だった。それを気付いたのも和希もぎりぎりだった為なかなか完成までに時間もかかっていた。

「俺さ。こういう手先系苦手だし…でも何とか作れてさ…」
「…ありがと…私何にも…用意してないよ…」
「大丈夫。いつも貰ってる」
「え…私なんにも…」
「…バカだな……」

そっと美羽の小さな方にもたれ掛かるように抱きしめると耳元で和希は呟いた。

「美羽が笑ってくれてる…美羽が生きてくれてる…それで俺十分幸せなんだよ?」
「和希……ッ」
「だからさ、笑ってよ。確かに遅刻した俺が悪いけど…」

そっと離れ見つめる和希。
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