T.A.B.O.O~満月のPerfect Crime~
「私なら…何です?」
「……ごめんなさい」

そう謝るジェーナの頬にキスをするヌエバ。

「アルバ・ピエドラには僕らと同じ過ちを犯させてはならない。あんな悲しい思いは僕らだけで十分だ。」
「ループ…」
「カロン?君も解っているだろ?もうあんなに泣く事も、泣いて過ごす様子を見たくないだろう?」
「……ループ…ッ!」
「辛いだろうが止めなくては。少なくともティナは泣いて傷つくのは目に見えている。アルバ・ピエドラまでもが消滅しても少しの間は苦痛が伴う。」
「ループ!」

ぴしゃりと名前を呼び言葉を止めたジェーナ。しかしそんなジェーナの涙をヌエバはそっと拭い去った。
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