T.A.B.O.O~満月のPerfect Crime~
「ズルいよ…嘘つき…ずっと一緒だって…傍にいるからって言ったじゃん!何でよ…ぉ」

掛け布団をぎゅっと握りしめたまま声にならないままあふれる涙を止める事が出来なかった。
そんな中、無情にも波賀は入ってきた。

「失礼します。」
「……ーー…ッ」
「お話宜しいですか?」

ビクッと肩を震わせながらも、ゆっくりと体を起こした美羽。

「悲しむ時間も無い中済みません。」
「……何ですか?」
「今日1日の様子を教えていただきたくて。」
「ショッピングして…夕飯をレストランでして…帰りました。」
「いつもと違う事は?」
「違う事…プロポーズ…されました。」
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