T.A.B.O.O~満月のPerfect Crime~
そんな中、意識の中で美羽はさまよっていた。

『誰か…居ないかな…』

そんな中ぽぅっと心が温かくなった。その瞬間に和希のことを思いだして探し出した美羽。暗闇の中で、ただ走って…走って…走るもののその場で走った"振り"なのか、進んでいるのか、止まっているのか…それすら解らないで居た。

『和希…!どこ?』
『…大丈夫だ…』
『和希!』

声だけが聞こえてくる。そうしてドクンっと鼓動が鳴った。ドクンドクンと鼓動が煩くなっている。その次の瞬間にはピエドラの声が響いてきた。

『……嬢。お嬢…』
『アル…?』

探してもなかなか2人共見つからない。
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