T.A.B.O.O~満月のPerfect Crime~
そうしてフワリとした感覚を得た時、ピエドラはそっと美羽の体から自身の体を離した。

『第二段階終了…後はお嬢の力だけか…』

そう呟きながら前髪を軽くよけて服を着ると病院を後にした。

『終わったか』
『あぁ、待たせた』

そんな時だ。遠くから感じる物もあった。

『ジェーナ…』
『さぁ、帰るよ。』
『でも!』
『お前さん達が出来ることはもう今はないんだ。ここにいても仕方ない。』
『俺は…俺はここにいたい。だめですか?』

そういう和希にジェーナはため息を吐きながらも笑いかけた。

『ならばいつもと同じ時間に迎えに来るよ。それでいいかい?』
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