T.A.B.O.O~満月のPerfect Crime~
「はい…今はまだ相手の力に頼ることだけですが。」
「そうか。」

そうして1つ大きく深呼吸をしたヌエバ。すっと立ち上がるとピエドラの前に立った。

「ピエドラ…ティナの事なんだが。」
「……ッ」
「幾度…手を出した?」
「え…?」
「言葉を変えようか。何度あの子を抱いた?」
「…あの……」
「いや、私が聞きたいのは回数や感じ方とかではないんだ。そこに愛情はあったのか?と言う事だ。」
「嫌いじゃ…ないんです。好きでいてくれてるのも知っていたんだ…でも…」

そう言い掛けたピエドラを見つめていたヌエバはくしゃりと頭を撫でた。その不意にも取れる行動に顔を上げた。
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