T.A.B.O.O~満月のPerfect Crime~
「もう大丈夫かい?」
「はい。ありがとうございました。」
「問題はない。また次の満月まで頑張らなくてはね。」
「そうですね。」

頭を下げて和希はその場を去った。去り際にピエドラの肩をポンッと叩いて"ありがとう"と伝えていった。

「…ジェーナ……」
「何だい?」
「俺…俺さ…」
「あぁ。」
「消滅以外の道って無いのかな…」
「それは避けられないだろう。解っていた事だろう?」
「でも!…だけどお嬢」
「ピエドラ…!」

ぴしゃっと言葉を遮ったジェーナ。俯くピエドラを優しく諭すようにジェーナは笑いながら話を続けた。

「ピエドラ、解っていたろ?」
< 177 / 241 >

この作品をシェア

pagetop