T.A.B.O.O~満月のPerfect Crime~
「そんな事はない。俺も和希も…ずっとずっとお嬢の傍にいる。」
「でも私は…見えないよ……」
「感じることは出来る。大丈夫だから」

そういい笑いかけてゆっくりと美羽を寝かせた。それから満月までの夜は遅くまで語り明かした。和希とは無理でもピエドラとずっと…ずっと話していた。とは言え内容は他愛もないことだった。

「ねぇアル…?」
「なんだ?」
「そういえば…助けてくれた時ってどんな風に助けてくれたの?」
「…教えて欲しい?」
「ん!」
「…言う訳ねぇだろ。」
「えぇぇ!いいじゃん!どうしたの?」
「絶対言わない。言う訳ねぇ!」

そういい笑ったままフイッと顔を背けた。
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