T.A.B.O.O~満月のPerfect Crime~
「起きた?」
「…ん…」

…チュ
軽く触れるだけのキスを額に落とした和希に美羽は照れ恥ずかしそうに巻き付いて胸に顔を埋めた。

「最後の最後までいつもと同じだね…」
「…んー?」
「私がいつも…」
「あぁ…美羽のが先に寝ちゃうって?」
「……ん////」
「いいよ、俺はいつもと同じ美羽で居てくれて…」
「…バカ……」
「バカって照れて逃げようとするところまで一緒…」

背を向けた美羽を後ろから抱き寄せた和希。
腰から胸元に手は移り、指はなぞりながらも確かめるように美羽を優しく抱き上げた。

美羽…愛してる…

抱き寄せたまま和希が残したこの夜最後の言葉だった。
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