T.A.B.O.O~満月のPerfect Crime~
「力が無くなるんだよね…もう会話ができなくなるの?」
「そうだね。」
「追放になって……もう戻れないよ!後悔しない?」
「しないよ。」
「最後に1つだけ…ジェーナは今、幸せ?」
「今かい?幸せだよ。私も生きて、愛する人が居て…何より普段泣かないピエドラが泣いてくれている…こんなに嬉しい事はないよ。」

そう言いながらそっとピエドラの涙を拭ってやりながら抱き寄せたジェーナ。それを横目で見ながらも壁に凭れながら伏せ目がちに俯きながらヌエバは聞いていた。そんなヌエバが口をついた。

「ピエドラ、俺はカロンを幸せにするから。後のことはお前に任せたよ。」
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