T.A.B.O.O~満月のPerfect Crime~
おにぎりを買い病室に戻った。なんだか解らないがポツン…とした何とも言えない孤独感…空虚感…いろいろな物が混じった変な気持ちになっていた。
残りわずかな面会時間の中、乙夏はやってきた。

「うーちゃん!来たよ!明後日退院なのにまた来ちゃった。」
「いっちゃん…」
「どうしたぁ?」
「…ううん……なんでもない」
「話してみ?」

そう言われ美羽はどう話して良いか戸惑いながらゆっくりと話し始めた。どこか寂しいと感じることや、何でか自分が自分でないような…そんな美羽の話を笑う事なく、聞いては乙夏はフワリと抱きしめてずっと聞いていた。
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