T.A.B.O.O~満月のPerfect Crime~
写真も何もかも…物からは和希は消え去り、ピエドラも存在を捕らえることは出来なかった。

「フフ…それもそうよね…ピエドラはいなくなっちゃったし…」

そう呟きながら空を見上げた。そのままフッと目線を下げると美羽はその自身の目を疑った。その直後にバタバタと家を出て外に飛び出した。その背中に向かって声をかけた。

「アル!」
「……」

ピタっと足を止めて美羽の方に体を返した。そう、美羽の言葉通りにその相手はあのピエドラ本人だった。

「あぁあ。お嬢に見つかっちゃったか。」
「何で…!だって…いなくなって…」
「話すと長くなるけどな。……おっと…」
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