T.A.B.O.O~満月のPerfect Crime~
「このお店って出来たばかりですか?」
「いんゃ、随分と昔からありよんよ。ずぅっとここ、同じ場所にね。」
「じゃぁ見落としてたのかな…こんなすてきなお店…もっと早くに気付いて見つけてたら良かったな…」

そう呟く美羽はぐるりと一回りした後、お婆さんの近くにきてケースの中にある1つの商品に釘付けになった。

「あの…これって」
「これかい?これは特別なものなんだわぃ。」
「そうなんだ…」

値札も付いていないその物に心を奪われたように見つめ続けた美羽。そんな美羽に突如お婆さんは切り出した。

「お前さん、何か失ったかぃ?」
「え?…あの…」
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