T.A.B.O.O~満月のPerfect Crime~
「えっあの!ちょっと!あの!」

顔を背けた美羽は背中を向けた。そんな時お婆さんはクスクスと笑いながら美羽に声をかけた。

「ほら、騙されたと思いながらも試しに契約なすって見なされ」
「契約って…」
「お前さんの大事にしている物を頂くかね」
「え…?」

そうすると男の子はすっと前に来ると首に腕をスルリと回すと顔を近付けた。ドクンとした時、きゅっと目を閉じてしまった美羽。しかし予想と裏腹に唇は重なることもなく代わりにパラ…っと髪が落ちた。そう、お婆さん達の言う『契約』とは髪だった。ほんの一房をパツっと切りそれを男の子はすっと胸元に押し当てた。
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