T.A.B.O.O~満月のPerfect Crime~
その美羽の目からピエドラは意志の強さと、揺るがない思いの丈を汲み取った。

「解ったよお嬢。」
「これから1年…狭くて居心地悪いかもしれないけど…」
「お嬢…」
「よろしくね?」

そういいそっとピエドラの前に美羽は手を差し出した。

「お嬢?」
「私は"フリ"になるけど。でも私はピエドラの感覚や温もりは解ったから…」

そう言い今までで1番優しい笑顔を見せた。握手を交わすと手を取りピエドラは手の甲にキスを落とした。

「お嬢…戻る限界だ…ここに戻る前に1つ…」
「ピエドラ?」
『俺はずっと美羽の傍にいる。忘れないで?』

そう言い残しダイヤに戻った。
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