T.A.B.O.O~満月のPerfect Crime~
着替えもして和希の待つリビングに向かう美羽。

「ごめんね?お待たせ」
「いいよ?ほら」
「ありがと…って…」
「俺のが"ごめん"だな…焦げた…」
「…ッ…!クスクス…」
「え、そんなに笑うことか?これでも美羽のは焦げてないぞ?」

少し焦りながらも、その直後に少ししょんぼりとした和希に対して美羽は優しく笑いかけた。

「どれどれ?」
「おい!美羽それは…」
「…ん!おいしいよ?」
「そんな訳ないでしょ、片面そんなに焦げて…」

そう。美羽がパクリと口に含んだのは和希の皿にあった片面が異様に焦げていたソーセージだった。しかし美羽は嬉しそうに食べていた。
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