秘密の片思い 番外編④
番外編
郁斗がキャプテンを務めたワールドカップアジア予選は1位通過を無事に決めた。
サッカーファンの過大なる期待を受けていたから、選手たちはホッとしたことだろう。
1ヶ月も日本に滞在していたのに、出かける用事も多く、私は会いたい人たちにまだ会えていなかった。
イギリスに帰国するまであと4日ほどしかなくて、今日、碧生を郁斗に預けて出かけることになった。
郁斗が「碧のことは任せて、行って来いよ」と言ってくれたから。
私が向かった先は『エスエイエス出版』
そこは私が郁斗と結婚するまで勤めていた会社。5年経った今も会いたい人たちは『週刊ゴシップ』編集部と『サンウォーク』編集部にいる。
駅から会社に向かう街路樹のある歩道を歩いていると、懐かしさがこみ上げてきた。
カメラ機材を持ってよくこの道を歩いたな……。
ビルの中へ入り、私はふと足を止めた。ここの壁に郁斗が寄りかかり、私を待っていた時のことを思い出したのだ。
あれは郁斗から逃げていたときだったね。
まだ鮮明に覚えている郁斗の姿に、私はフッと口元を緩めてから、『週刊ゴシップ』編集部に向かった。
サッカーファンの過大なる期待を受けていたから、選手たちはホッとしたことだろう。
1ヶ月も日本に滞在していたのに、出かける用事も多く、私は会いたい人たちにまだ会えていなかった。
イギリスに帰国するまであと4日ほどしかなくて、今日、碧生を郁斗に預けて出かけることになった。
郁斗が「碧のことは任せて、行って来いよ」と言ってくれたから。
私が向かった先は『エスエイエス出版』
そこは私が郁斗と結婚するまで勤めていた会社。5年経った今も会いたい人たちは『週刊ゴシップ』編集部と『サンウォーク』編集部にいる。
駅から会社に向かう街路樹のある歩道を歩いていると、懐かしさがこみ上げてきた。
カメラ機材を持ってよくこの道を歩いたな……。
ビルの中へ入り、私はふと足を止めた。ここの壁に郁斗が寄りかかり、私を待っていた時のことを思い出したのだ。
あれは郁斗から逃げていたときだったね。
まだ鮮明に覚えている郁斗の姿に、私はフッと口元を緩めてから、『週刊ゴシップ』編集部に向かった。
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