君を選んだから
今朝は、須賀くんに会うの、ちょっと緊張しちゃうな。

上手く笑えるかな?


でも、そんなこと言ってたら仕事にならないし、気持ちを伝えるだけ伝えておいて、後は知らんぷりっていう訳にも行かない。

頑張れ、あおい!!

須賀くんとの明るい未来のために。


なんて、自分に暗示をかけながら営業所に向かって歩いていたら、誰かに後ろからポンと肩を叩かれた。

振り向くと、早速、ニコっと微笑む須賀くんと目が合った。


わっ、 うそ!?

だから、まだ心の準備ができてないってば!!


「おはよう。昨日はちゃんと眠れた?」

「う、うん。おはよう。須賀くんは?」

「俺はねぇ、あんまり眠れてない。お前のこと、考えちゃって。」

「へっ?」

「意外とボリュームあるんだな。」

「え? やだ、ちょっと!?」

「はははは.......。うそ。あったかくて、柔らかくて、何かホっとした。女の子なんだなぁって思った。」

「...........。」


朝からそういうのは反則。

昨日のこと、思い出して、ドキドキして来ちゃうじゃん。


しかも、今日の須賀くんはとびきりのキラキラスマイルだ。

あんなことがあった後にそんな顔で見つめられたら、勘違いしちゃいそうだよ。


「今日、二人でご飯行こうよ。」

「うん、いいよ。」

「いろいろ、ゆっくり話したいから。」

「そうだね。」

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