君を選んだから
うわ、やった。嬉しい。

二人でご飯だ。

普段もたまにそういうことはあるけど、朝から約束して二人で行くのは初めてのような気がする。


確かに、昨日の話の続きをするとしたら、二人きりじゃないと無理だ。

って言うか、話しかけられるまま普通に会話しちゃったけど、須賀くんは私の気持ちを知ってて、今みたいな接し方だったんだよね?


なら、好きでいても迷惑じゃないって思っていいのかな?

そうだよね、きっと。

良かった。

それだけで、今の私には十分だ。


須賀くんの気持ちが簡単には動かないっていうことは、よくわかってる。

だから、しばらくは片思いでもいいっていう覚悟はしていた。


だけど、同じ片思いでも私の気持ちを知ってるのと知らないのとでは大違いだ。

だって、その分だけ進歩したっていうことだもん。


須賀くんの方から声をかけてもらえたから変な緊張がなくなったし、普通に話せたから自信もついた。

こういうのも多分、須賀くんの優しさなんだよね。


そんな心遣いが自然にできる須賀くんが好き。

陽奈さんへの想いを直接聞いちゃった後も、それはまったく変わらない。


でも、須賀くんの想いは、一生、叶うことがなければ届くこともない。

諦めが付く日が来るまで待つしかない。

待っていたら、いつかは私の方を見てくれるのかな..........


不安しかないけど、離れたくはない。

昨日の涙を見ちゃったら余計に。

辛くてもいいから、支えになりたい。

そばにいて、どんな時も守ってあげたい。

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