君を選んだから
すごいな、匡史。

見えない所でそんなに頑張ってるのに、それを表に出さずに戦ってるんだ。

そうしてここまで評価される存在になるなんて、本当に尊敬する。


私がここに配属されたのは、偶然なんかじゃなかったのかな。

このタイミングで匡史のそばにいてあげられて良かった。


私にできることなんて大したことじゃないけど、匡史が喜んでくれるなら、力になってあげたい。

このくらいのことで、あんなに嬉しそうな顔を見せてくれるなら。


仕事中はバリバリの出来るオトコなのに、甘えて来るところもカワイイ。

そのギャップにもドキドキしちゃうし、甘ったれてる時の顔は昔のままだから、照れ臭そうに子供みたいな笑顔を向けられると、言いようのないキュンキュンに襲われる。

このままずっと一緒にいたら、好きになってもおかしくないと思うくらい。


でも、それはあくまで須賀くんがいなかったらの話かな。

須賀くんのことでいっぱいいっぱいの私には、他のことまで考える余裕がない。


匡史が私に弱みを見せるのも、きっと元カノだからだよね。

お互いいろんなことを知っている仲だから、顔を見ると安心しちゃう気持ちは私にもわかる。


明日も明後日も頑張ろう。

なかなかやりがいもあるし、楽しいし、匡史の喜ぶ顔がもっと見たい。

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