君を選んだから
「郁海はね、本当に可愛かったんだ。女の子みたいだった。」
「あぁ、それ、わかる気がする。」
「でね、俺のやってること、何でもやりたがるし、持ってるもの、何でも欲しがるの。」
「カワイイね。」
「そうか?ウザいだろ?」
「だけど、こいつ、モノとかは欲しがるくせに子供ながらに空気読む奴でさ、みんなのために努力するとか、我慢するとか、そういうのわきまえてた。」
「へぇ。」
「何だよ、それ、可愛くねーじゃん。大人びたガキで。」
「違うよ。優しいんだよ。人のために我慢しちゃうの。言いたいことがあっても、飲み込んじゃうみたいな?」
「.........そうか?」
「あおいちゃん、こいつ、会社で大丈夫? 今でもそうじゃない?」
「いえ、頑張ってますよ。」
「優し過ぎて損するタイプだからさ、助けてやってね。」
「はい。」
「って、何だよ。みんなして。」
「お兄ちゃんは心配してるんだよ、郁海くん。」
「優しいのは兄貴の方だよ。俺、兄貴にはワガママばっかり言ってたもん。」
「あらあら、ステキな兄弟愛。でも、私的には、どっちもすごく優しいと思うよ。」
兄貴があんなことを言うとは思ってなくて、ちょっと驚いたし、照れ臭かった。
だけど、俺って、そんな風に思われてるのかな。
優し過ぎて損するって、一体、どんな場面でだよ。
俺は、ちゃんと言いたいことを言って...........ないかもな。
「あぁ、それ、わかる気がする。」
「でね、俺のやってること、何でもやりたがるし、持ってるもの、何でも欲しがるの。」
「カワイイね。」
「そうか?ウザいだろ?」
「だけど、こいつ、モノとかは欲しがるくせに子供ながらに空気読む奴でさ、みんなのために努力するとか、我慢するとか、そういうのわきまえてた。」
「へぇ。」
「何だよ、それ、可愛くねーじゃん。大人びたガキで。」
「違うよ。優しいんだよ。人のために我慢しちゃうの。言いたいことがあっても、飲み込んじゃうみたいな?」
「.........そうか?」
「あおいちゃん、こいつ、会社で大丈夫? 今でもそうじゃない?」
「いえ、頑張ってますよ。」
「優し過ぎて損するタイプだからさ、助けてやってね。」
「はい。」
「って、何だよ。みんなして。」
「お兄ちゃんは心配してるんだよ、郁海くん。」
「優しいのは兄貴の方だよ。俺、兄貴にはワガママばっかり言ってたもん。」
「あらあら、ステキな兄弟愛。でも、私的には、どっちもすごく優しいと思うよ。」
兄貴があんなことを言うとは思ってなくて、ちょっと驚いたし、照れ臭かった。
だけど、俺って、そんな風に思われてるのかな。
優し過ぎて損するって、一体、どんな場面でだよ。
俺は、ちゃんと言いたいことを言って...........ないかもな。