君を選んだから
だって、詳しいことは教えてもらえないんだから、そばにいて支える以外の方法なんてないじゃん。

どんなに頑張っても、私は陽奈さんの代わりになれないもん。


「でも、やっぱり、この話はお前にしか話せないな。こんな変な話、真面目に聞いてくれるの、お前しかいないと思う。」

「なら、もっと話してよ。」

「もういいよ。まだハッキリしないし、元々、どうにもならない話だし。」

「それでも、話して楽になるなら聞く。」

「........ありがとう。」


この儚げな笑顔は、ちょっと悩んでる系の笑顔だよね。

何となく力がないっていうか、いつものキラキラ感がないもん。


ちゃんと話してくれないから、どうしてあげるのがいいのか、私にはわからない。

だけど、何があっても、どんなに変なこと言っても、私は須賀くんの味方でいるっていうことだけは伝わるといいな........


「何かさ、お前と話してると、何言っても助けてくれそうな気がしちゃうんだよね。」

「嬉しい。そう言ってもらえると。」

「それこそ、実はお前がいなくなるのが一番困っちゃうのかも。」

「..........そう?」

「うん。ホント。」


その言葉、ものすごく嬉しい。

必死で耐えてるけど、今にも泣いちゃいそう。


いなくなんかならないし、これからも須賀くんのそばにいたい。

心の中まで、寄り添っていたい。

須賀くんが望んでくれるんなら、離れないから大丈夫だよ。

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