Heaven~第三章~
「うん。じゃあね」

「あぁ」


嵐がマンションから出て行くのを見る前に私はエレベーターに乗り獅朗が待つ部屋へと戻った。


部屋に戻ると暴れているどころか、獅朗は誰かと話していた。
話し方。
話す内容から相手は会田さんだと分かった。


さっき嵐達に話したようなことと、会田さんからも何か聞いているようだった。


話の途中、何度も視線が合う。
落ち着かない私は獅朗に"部屋に居るね"と小声で言って自分の部屋へと戻った。


ベッドに倒れるように横になるとフゥーとため息が出た。


自分の気持ちに気づいていても、気づかないフリをしていれば、一緒に居てもさほど意識はしないですんだけど、自分の気持ちを認めたうえ、嵐に意思表明なんてしちゃったからには……


ドキドキと速い鼓動。
熱くなる頬。
  

私、大丈夫かな……


そっと、瞳を閉じ左肩を撫でた。
そこにあるのは"唐獅子牡丹"


学……――
瞼の裏には真っ赤な牡丹が咲いていた。



< 106 / 106 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

半分のキモチ
☆想☆/著

総文字数/80,624

恋愛(純愛)250ページ

表紙を見る
Heaven~第一章~
☆想☆/著

総文字数/69,722

恋愛(キケン・ダーク)250ページ

表紙を見る
Heaven~第ニ章~
☆想☆/著

総文字数/60,099

恋愛(キケン・ダーク)231ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop