Heaven~第三章~
"何だよ"


獅朗と話すのはあの日以来なのに獅朗は何時もと変わらない口調。


「今、どこに居るの?」

"嵐の家に向かってる"

「嵐の家?やっぱり嵐に何かあったの?」

"誰に聞いた?"


私とは対照的に獅朗は冷静だった。


「いや、聞いたのは雅近なんだけど、雅近も詳しく分からないって言ってて」

"椿、落ち着けよ。嵐は大丈夫だから"


そう言われた時に後ろから来る車のライトが背中に当たった。


そのライトの光に振り返り瞳を細めた。
そしてその車が私の前で止まり「何やってんだよ」と獅朗は電話を切った。


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