氷と炎の魔女
「みんなを救う方法ってなんだろね?」
みんなにそういったのはミントだった
「さぁ?よくわかんねぇーし。」
「私もまっっっったく分からんよ」
「…」
誰も喋らなくなり沈黙が続いたがそれを破ったのはチョコだった
「先生って、昔私たちみたいに人間界に行ったんじゃないかな。だから最後にあんなこと言ったんだと思うんだ。」
チョコは冷静だった
「そう…なのかな?」
「私はそうだと思うだけで、ホントは分からないよ。でもそうだとしたら…先生は助けを求めてる。」
「チョコ…?」
「人間界を救おうよ。」
チョコの目はすごく強い眼差しだった
いつも弱々しくってふんわりとした雰囲気なのに。
今日はなによりも強く見えた
「でも…どうやって?!」
声を上げたのはミント
ミントもチョコと同じ考えだった。
チョコもミントも人間たちを救いたいって思ってるんだ
「資料室で本を見つけたの、人間界を救えるかも知れない方法を。でも今のままじゃまだ……出来ない。」
私は…人間と仲良くしたいなんて思ってない。
だって人間は私たちを邪魔者扱いにしたんだよ。
そんな人間を救うの?
「なぁ、ココア」
私の耳の近くで私の名前を呼ぶのはブラウニー
「助けたいか?」
なにを、なんて分かってる。
人間を守りたいか。きっとそうブラウニーに言ってるんだと思う
「ブラウニーは?」
「俺は…人間が嫌いだ。でもこの政府のやり方は間違ってると思う。ココアは?」