徒然なるままに、短歌部





私は、踵を返した。




「聞き捨てならないですね。私は、そんなに単純だと? そう言いたいわけですか?」




煙草の灰を落としながらサラダ先輩の口から「そう言いたいわけですなあ」と返ってくる。




「じゃあ、サラダ先輩は騙されることはないと。そういうことですか?」




「まあね。伊達に3つも難事件を解明してないよ」




「へー、じゃあ、その天才的な頭脳で、解いてくださいよ。この予告状の意味をね」




私はサラダ先輩の机にどんっと予告状を叩きつけた。




しかし、サラダ先輩はそれを見向きもしない。




「万智ちゃん、僕が今までに解いた事件って何だった?」




「え? そりゃ、煙草とプリンですよね?」




「そう。煙草とプリン。でも、僕は『3つの難事件を解いた』と言った。さて、問題です。あと一つは何でしょうか?」




「あと一つ? それはきっと、私と出会っていない時に何かしら解いたものか、或いは……あっ!」




サラダ先輩が奇妙な笑みを浮かべた。





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