徒然なるままに、短歌部





「まさか……サラダ先輩」




「そのまさかだね」




ちょうどその時だった。




カナ先輩が息を切らしながら部室へ駈け込んで来た。




「カナ先輩、爆弾は?」




「そ、それが……見つからなかったのよ!」




へ?




見つからなかった?




「どこにもないのよ! 教室中探しても、どこにも!!」




私は、サラダ先輩に視線を戻した。




奇妙な笑みからこぼれた言葉は、いつもと同じ、私をイライラとさせる言葉で、でも、今回ばかりは、そのイライラが安心へと変わっていた。




「さあ、解答の時間だ」









【タイムリミットまであと8分】





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