徒然なるままに、短歌部
「まず、『高校に時限爆弾を仕掛ける』だけど、これって変だと思わないかい?」
私とカナ先輩が顔を見合わせる。
「あ! そうか。これって、『時限爆弾を仕掛ける。』とは書いてあるけど、『時限爆弾を仕掛けた』とは書いてないわ」
「その通り。ワープロで打っていたら変換ミスかなって思うけど、これはボールペンで書かれている。つまり、間違っていないということになるね」
ああ、だから爆弾が見つからなかったのか……でも、
「それじゃあ、これはやっぱりいたずらなんですかね?」
「いいや。違う。さっきも言った通り、これは大真面目に書かれているよ」
そう。そこがわからない。
なんで、爆弾は仕掛けられていないのに、これが大真面目に書いたものだって言い切れるのか。
「じゃあ、次、『学園祭を中止にすることを目的とする。』これは、読んでそのままの意味だね」
サラダ先輩の言う通り、何もおかしいところはない。
「で、次。『学生探偵への挑戦状として、教師や警察に話した時点で、爆破するようにする。』これは、さっきも話した通り、『学生探偵』が俺だとは限らないし、教師にばれないようにするために、階段に落とすなんて、あまりにもリスクが大きい」