徒然なるままに、短歌部
「う、うーん……ちょっとわかりにくいわね……」
頭を掻きむしっているカナ先輩のために、サラダ先輩が、赤ペンを出して、解釈を書き足していった。
「いいかい? これを物語の中の話だと仮定して書くと……
高校に時限爆弾を仕掛ける。
→物語の中に出てくる高校に時限爆弾を仕掛ける。
学園祭を中止にすることを目的とする。
→犯人は、学園祭を何かの理由で中止にしたいと考えている。
学生探偵への挑戦状として、教師や警察に話した時点で、爆破するようにする。
→物語に出てくる、『学生探偵』への挑戦状にする。
解除の方法は、赤いコードを切るだけという、高校生でも作れるシンプルなもの。
→犯人は、高校生だということが、『学生探偵』の推理でわかるように、したい。
碁盤は、東棟に西棟を積み重ねて作る。場所は、社会科資料室と数学準備室。
→『瀬花高校』の校舎の作りを参考に、爆弾を仕掛ける場所は、社会科資料室と数学準備室にする。
タイムリミットは、日没まで。
→タイムリミットを決めて、推理にスリルを出したい。
東京、名古屋、京都、姫路、小倉→これってまさか、東海道新幹線の駅名?となるよ
→解くカギは、『馬』。つまり、馬に関係のある競馬場をヒントにする。しかし、それには、推理をかく乱するために競馬場と関係のあるものとして、東海道新幹線の駅名に使われている都市名を出す。
とまあ、こうなるわけさ。するとどうだい?」