徒然なるままに、短歌部





サラダ先輩が赤ペンで書いた文章を読んでみると、確かに、執筆メモとしての役割をちゃんと果たしている。




それに、どれも納得がいく。




「俺は最初から言っていただろう? 『これは大真面目に書かれたものだ』ってね」




ああ、そういうことだったのか。




執筆メモ。つまり、ミステリー小説かなにかで使いたいトリックを大真面目に考えたものを書いた紙ということか。




「なんだ、そういうことだったのね……はあ、心配して損したわ」




カナ先輩がその場にへたっと倒れこむ。




ほんと、取り越し苦労というか、人騒がせな執筆メモというか……。





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