徒然なるままに、短歌部
私は、その短歌を書いたノートを持って、部室で煙草を吸いながらコーヒーを飲んでいるサラダ先輩のところへ見せに行った。
というのも、初めのうちは、一首できたら、サラダ先輩に見せることになっているのだ。
1000冊売るっていうのも大変だけど、その中身もちゃんとしていないといけない。
「んー、できたかい?」
私は、ノートを自信満々に掲げた。
「ん。ちょい下」
言われた通り、ノートを下げる。
「んー、何々? 『ワーヒーと……』」
「あ、それ、『コーヒー』です」
「えー? どう見たってこれは『ワ』だろう?」
「いえいえ、『コ』です!」
ちなみに、私は自他ともに認める、字の汚さだ。『1』を書けば『7』と認識される。
それで、数学の授業でどれだけの点数を落としてきたか。