徒然なるままに、短歌部
裃更太の更生 其の弐
短歌部の化身……生まれ変わり……。
つまりこれは、そういうことだろう。
「文芸部ができるよりも前に短歌部があったってことですよね?」
サラダ先輩が頷く。
でも、普通はお母さんがいないと子供は生まれない。文芸部の短歌部署なんだから、ここでは、文芸部が短歌部のお母さんということになる。
それなのに、短歌部が文芸部を生んだなんで、これじゃあまるでお母さんが子供に育てられているような関係だ。
「おかしくないですか? なんで、なんで、短歌部がお母さんのはずなのに、文芸部の墓場なんですか……」
「おー、面白くてわかりやすい例えを使うねえ。万智ちゃん、意外と頭いいでしょ?」
「そんなこと今関係ないじゃないですか! おかしいですよ、絶対!」
「じゃあ聞くけど……」
そう前置きをして、私に煙草を向けた。
「君は、メールとLINEならどちらを使う?」