徒然なるままに、短歌部
そして、放課後。
今日も、屋上へと続く階段を昇り、屋上への入り口と反対の壁の前に立つ。
が、しかし……。
「どうやって入ればいいんだっけ……」
そう。
ここに部室があるのは知っているけど、どうやって入るかまでは聞いていなかった。
昨日、戸松先輩は、壁をコンコンノックしながら、壁のスイッチの場所を探していたけど、もしかして、あのコンコンに意味があるものだとしたら?
もし、ダイアゴン横丁への行き方のようなものだったとしたら?
まずい……。
こういう時は、しょうがないので、戸松先輩を頼ることにし、文芸部へ向かった。
「ああ、サルワタリさん。君、部室間違えてるよ?」
「だから、サワタリです!!」