徒然なるままに、短歌部





「どうする? 万智ちゃん?」




カナ先輩に聞かれ、迷った。聞いていいものなのか、聞かない方が幸せなのか。




でも、これがもし乗り越えなきゃいけないもの。例えば、文芸部に戻るために乗り越えなきゃいけない試練だったとしたら、私はどのみち、短歌部から離れられなくなる。




私はコーヒーを一気に飲み干した。すっかり冷めていた。




「カナ先輩、私をカナ先輩のお父さんに会わせてください」





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