徒然なるままに、短歌部
屋上にて
翌日、私は学校に行った。
学園祭準備に追われている校舎を掻い潜り、短歌部の部室へと行った。
そこにはサラダ先輩がいつものようにコーヒーを飲みながら、競馬新聞を広げている。
「また競馬ですか?」
「んー? ああ、ジャパンカップだからねえ」
「それっていつなんですか?」
「明日」
私の脳裏にとんでもないことがよぎった。
「まさか、明日、学園祭休んで、中山競馬場行くわけじゃないですよね?」
「中山競馬場? 行かないさ」
私は安堵のため息をついた。
「ジャパンカップは東京競馬場だからねえ。中山競馬場には行かないさ」
はあ?