徒然なるままに、短歌部
「そこで、いろいろ考えたんだが、君、文芸部辞めないか?」
「ええ!?」
何それ……それってクビってこと!?
そもそも部活にクビとかあるんですか!?
ひどくないですか?
私、訴えたら勝てますよね?
「君は文学というものを根本から見直した方がいい。いや、見つめ直した方がいいと言うべきか……。いずれにせよ、瀬花の文芸部は君には敷居が高すぎたようだ。」
うわ……やっぱりクビ宣告……。
でも私は小説が書きたくて、わざわざ文芸部が盛んなこの私立瀬花高校に受験したのだ。
私立だからお金も結構かかる。「あなたの好きなことを思いっきりしなさい。」と言ってくれたお母さんにも申し訳が立たない。
どうしよう……。
「そこでだ。君には、他の部を紹介しようと思う。」
他の部? 紹介?
「どういうことですか? 他の部を紹介って……しかもそれって何部なんですか?」
「短歌部だ。」
短歌……部?