徒然なるままに、短歌部
はあ?
何それ。
「先輩、何カッコつけてるんですか? それで探偵かなんかのつもりですか? いやいや、無理なんですけどー。チョー気持ち悪いんですけどー。え? 何? 中二病なの? アガサ・クリスティーとかコナン・ドイルの書いた物語の主人公にでもなったつもりですか? っていうか、ここは三次元の世界ですしー。ましてや、殺人事件のような密室殺人の謎を解いたわけでもないのに、カッコつけちゃって、なあーにが『さて、解答の時間だ』よ。あー、さっぶ。ちなみに、さっきの『パンドラの箱』のくだりとかも、あれ、カナ先輩の前だったから言わなかったけど、ぶっちゃけチョーさぶかったからね? っていうか、服装からして基本的にさぶいし。馬鹿なのかな? 頭がおかしいのかな? いっぺん、精密検査でも受けてきたほうがいいんじゃないですかねえ? ええ?」
さすがに言い過ぎたのか、デリケートなのか、私が気づいた時には、先輩は部屋の隅っこで体育座りしながら、「どうせ俺なんて、どうせ俺なんて……」と、うっすら涙を浮かべていた。