徒然なるままに、短歌部
でも、これだと本当にカナ先輩が犯人ということになる。
いくらプリンが大好き過ぎても、なんかカナ先輩なら許せる気がする、多分、きっと。ただ、私はどうしてもカナ先輩がやったとは思えない。
どちらかというと、戸松先輩か、或いは……。
はあ、ここは私が折れるしかないんだろうか。
しょうがない。また買えばいい話だし。
「まあ、でもこの中に犯人がいるとは、まだ決まったわけじゃないから。二人ともとりあえずは安心していいよ」
え? サラダ先輩?
「ちょ、ちょっと待ってください! それ、どういうことですか?」
「言葉その通りの意味だけど?」
「だって、これだとまだ他に犯人がいるみたいな言い方じゃないですか! それに、さっき先輩だって、『3分の2』に絞れたって言ってたし」
「ああ。まあ、正確には、6分の4。つまり、3分の2だよね」
ん? 6分の4?
「6ってどこから出た数字ですか? だって、大塚先生と戸松先輩、カナ先輩で3。私たちを合わせたとしても5ですよ? 足し算ミスですか?」
しかし、サラダ先輩は首を横に振る。
「大塚先生、戸松、長我部、そして、あと3人いるんだよ。まだこの部屋に入れる人物がね」
え?
「……元部員だよ」