徒然なるままに、短歌部
あれは、今日の昼休みのことだ。
文芸部の管轄として、短歌部がどういう状況にあるか、チェックをする必要がある。
しかも、あの風来坊のことだ。煙草だけならまだしも、覚せい剤所持や、大麻草を栽培している可能性も……無きにしも非ず。
それに、サルワタリさん。彼女も周りから影響されやすく、二人してそういうやましいことをしていてもおかしくない。
これは、僕の管轄内で起こってはいけないことだ。
そういう部分をしっかり把握しておく必要があると踏んだ私は、昼休みにこっそりとここへ忍び込んだ。
そして、部室の中を物色した。隅々までだ。
しかし、これといってやましいものはなく、やはり、考え過ぎたのだろうかと反省していたその時。
ガラガラドンと扉が開く音がした。
まずい。誰かにここへ入るのを見られたか……先生辺りに。
これでは、僕の将来のキャリアが丸つぶれだ。
そんなのは困る。目黒の超高層マンションの最上階に住み、フェラーリを乗り回すという夢が経たれてしまう。
僕はとっさに机の下に隠れた。