ずっと、ずっと。【短編】
その勢いでどんどん言葉が溢れてきて
「好きな人でもできたわけ?」
一番聞きたくない質問を投げかけた
それでも口は止まらず
「好きな人ができたから俺はもういいの?
俺との約束はどうなったわけ?」
約束がどうの言える立場じゃないのはわかってるけれど、
どんどん溢れてくる言葉
「嫉妬してるみたい」
彼女が放った言葉はまさにそのとおりで
「そうだよ。わるい?」
俺はそう言い返した。
彼女が困惑してるのは見ていればわかる。
だけど俺の質問はまだまだ止まらなかった。
なんでみなみだけ、名前で呼ぶのかと聞いた時、彼女は名前をきちんと知らなかったかのような反応をした。
嬉しかった。
彼女は興味の無いものはまるで覚えないから。
彼に興味を示していないことがわかったから。
嬉しくてつい、
「なら、あの約束はまだ有効だよね」
こんな言葉を口走った
彼女はわからないようだ。
「まさか、忘れたわけ?」
忘れるなんてひどい。
なんて思ったけど、これは告白のチャンスだとも思った
きちんと伝えないと。
俺の気持ちを。
振られるかもしれないけど、
それでも、きちんと伝えたい。