甘いだけの恋なら自分でどうにかしている
リービンググレープフルーツ
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翌朝、身体が震えて目を覚ました。
なんとなく寝つけなくて焼酎を片手に漫画を読んでいたらソファーで眠っていたらしい。ソファーから足を投げ出し、自分でも無様な格好で休んでいたと飽きれてしまう。
にしても変な時間に目が覚めた。
5時って、私はご老人か。
トイレに行ったあと、お腹の肉をつまみ考えた。
明らかに太った気がする。
そういえば最近体重計に乗ってないしと恐る恐る体重を測る。
「えっ? 何この体重?」
最高体重を更新している。
それもそのはずか。
彼と音信不通になってからというもの、お酒の量が増えてるし、時間を気にしないで食事をしている。
30過ぎたなと実感することがある。
そのひとつは代謝が下がって痩せにくくなったこと。
昔だったら少しの食事制限で痩せられたのが今は難しい。
手っ取り早く走ってみるかと、動きやすい服に着替え、ニューバランスのスニーカーにかかとをいれる。
外の空気が冷たくて気持ちいい。
肺いっぱいに吸い込むと自分も朝露を浴びた木々みたいな新鮮な気持ちになった。
腕を振って、近くの河川敷を走る。
すれ違い様に「おはようございます」なんて散歩中の老夫婦に声をかけられるが貴女方みたいに優雅には返せませんと、息絶え絶え「おはよ……ます」と、挨拶をした。
10分くらい走ると、運動不足がたたってもう苦しい。
その瞬間、足がもつれて転びそうになった。
「あっぶな」
どうにか持ちこたえてほっとしたのも束の間、足首に痛みが残った。