甘いだけの恋なら自分でどうにかしている
ボトルシップの製作もまさか仕事になるとは思わなかったなと随分前に呟いていたことを思い出した。
きっかけになったのは、顕が私の為に、縦型のボトルに細かい天然石を散りばめた花ばなを入れたボトルシップをプレゼントしてくれたことだった。
石の配色や輝きが美しく、眺めていると愛らしさを感じる素敵な作品だった。もちろん、私の為に作ってくれたことも本当に嬉しかったし感激した。
それをお店に飾っていたら、購入したいという人が現れ(それはもちろん売らなかったのだけど)たので、依頼されて作ったら、それを見た人からまた依頼されてと、ひっきりなしに制作の依頼が来るようになってしまった。
最近では、お任せでいいと言われることが多いみたいで、作品に自由さが伺える。
そんなわけで、今はお店も制作も半々にやっているようだけど、どちらも彼にとって心安らぐ作業のようで、とても充実しているように見えた。