夢恋・second~その瞳に囚われて~
「よろしくお願いします!何なりと言いつけて下さい!なんでもします!」
萌が言うと、拓哉はクスッと笑う。
白く輝く歯が唇の間で光る。あの頃大好きだった八重歯も見える。
「ははっ。なんでも?心強いですね」
「はいー!寂しいときのお酒のお供もです!」
「ありがとう。じゃあ今度、早速お願いします」
彼の返しに萌は嬉しそうに「やった!マジで?」と目を輝かせた。
「島村。プライベートな話は然り気無くやってくれよ」
佐伯さんが笑いながら言う。
「はぁい。分っかりましたー」
萌が言うと皆が笑った。
私を除いて。
「…秋田さんも、これからよろしくお願いします」
笑顔で、過去に何もなかったかのように言う彼の目を見つめる。
「…秋田?どうした」
「やだ、芹香。見とれてる?」
佐伯さんと萌に言われて、我に返った。