夢恋・second~その瞳に囚われて~
ときには不安な気持ちをぶつけてきたり、怒ったりもするが、いつも笑顔で俺を癒してくれる。
そんな彼女が本当に大切で、愛しいと思う日々。
このまま、二人の時間がずっと続いていく。
これからも、ずっと。
ねえ、芹香。
君の存在が、俺をどれだけ元気づけているか、君は知らないだろう。
「あ、拓哉。見てあれ。かわいいよ」
小さな温かい手で、俺を引っ張る彼女を見ていると、顔がほころんでくる。
芹香の手を、引っ張り返して立ち止まった。彼女は振り返り、そんな俺を見上げる。
「今日は俺のアパートに来るんだろ?……寒いから、そうしてよ。一緒に寝たい」
「寒いから?それだけ?」
「そうだよ?他になにがあるの」
俺が聞き返すと、芹香は赤い顔をして俯いた。
「芹香?なにを考えてたの?」
そんな芹香に、さらに尋ねる。
「なっ……なにも……」