優先順位

駅前のカラオケに行く途中、当たり前だけど街はクリスマス一色で、通り過ぎるカップルたちはとても幸せそう。
それを見るたびに胸が苦しくなる。


「さむー。やっと着いた。」

「あ!澪!!」

カラオケの入り口には、放課後別れた優が待っていてくれた。

「待っててくれたの?ありがとー!」

「今出てきたところだから。もう本当こんな可愛い子放っておいて慎也君許さないんだから!取られてもしらないよもう!とりあえず、ちょうど今日1人足りないのもあって!澪たのしも!」

足りない?

「え!私も合コン出るの!?」

「何言ってるの!当たり前でしょ!
クリスマス1人なんて寂しいでしょ!」

まぁ、そうだけど。

半ば強引に合コンに参加するハメになった。

< 16 / 42 >

この作品をシェア

pagetop