クールな同期が私だけに見せる顔
店の中に、足を踏み入れると、
ライトを当てられたみたいに、急に明るい雰囲気に包まれた。
モダンな白と銀を基調にした、明るくて
清潔な店内。
明るめグレーの床を、ヒールでコツコツと音をさせながら歩いて行く。
私たちは、奥まったところの、半個室の
ブース席についた。
清潔で気持ちがいい。
俊介さんが、メニューを見て言う。
「スパークリングワインに、白ワイン、
赤ワインか。シェリー酒に、デザートワインもあるよ」
彼は、たくさん飲む方ではないが、
食事と一緒に飲むのは好きだった。
「とりあえず、スパークリングワインで
乾杯するか」
「うん」
飲み物が来る前に、私たちは食事をとりに行った。
食事の量も十分だった。
夏野菜のエスニック風サラダと
ローストビーフを、料理を目の前でしてくれるシェフに取り分けてもらう。
私が注文をすると、手際よく料理を取り分けてお皿に盛ってくれる。