ドキドキしてろよ、俺にだけ。~クール男子の、裏の顔!?~side湊
段ボール箱を手にとり、大熊さんに近づく。



「ボーっとしないで。
手を動かしてもらえるかな?
俺、この後、部活に行きたいから」



……なんて、微塵も思ってもいないけど。



かといって……。



“ずっと一緒にいたいから、ゆっくり仕事をしようね”



とも言えるわけがない。



段ボール箱を持ったまま、大熊さんの後ろをスッと通る。



「気に入らないかもしれないけど。
大熊さん、割り切らないと」
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