ドキドキしてろよ、俺にだけ。~クール男子の、裏の顔!?~side湊
「ほら、まだ。
顕微鏡すらそろってない」



俺は大熊さん越しに手を伸ばし、顕微鏡に触れた。



「あれ。
一番後ろがズレてるとかあり得ない」



そう言って、さらに一歩近づく。



後ろは、棚。



前には、俺の状況に……。



「……っ」



と、息をのむ大熊さん。



彼女の動揺がビシバシ伝わってくる。
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