ドキドキしてろよ、俺にだけ。~クール男子の、裏の顔!?~side湊
「……えっ。
な、に? 
今の……」



驚く大熊さんの瞳をのぞきこむ。



「教材持ってるから、キスだけね」



「……っ」



「本当なら、抱きしめたいところだけど……」



止まらなくなるかもだから、これだけで我慢しとくよ。



心の中でそう言って、俺はもう一度、大熊さんのおでこにキスをした。



「やっぱり、俺。
花をいじめるの、やめられそうにない」



――こんなに胸がドキドキするから。
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